クラウドストレージとは?企業で使うメリットとサービスの選び方を解説します

昨今のテレワークの普及に伴って変わってきたのがデータの保存場所です。

従来は社内にファイルサーバを構築し、データのやり取りはメールにファイルを添付、もしくはUSBなどの外部メモリを使用していました。

ですが、クラウドストレージを使えば、データのやり取りや容量不足に悩むなどの煩わしさもなくなり、管理運用に悩むことも少なくなるでしょう。

導入のハードルも低く、低コストで導入できるためクラウドストレージを使う企業も増加しています。

この記事では、クラウドストレージのメリットとデメリット、選び方について解説します。

クラウドストレージの導入に迷っている方はぜひ参考にしてください。

 

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クラウドストレージとは

クラウドストレージとは、インターネット上に設置されたファイルの保管場所のことを言います。保管するだけでなく、共有場所を示すURLを渡すことでファイルの共有も同時におこなうことが可能です。

GoogleDrive、iCloud、OneDrive、Dropboxなどが有名ですね。それぞれ料金体系は異なりますが、1TB以上や容量無制限など企業向けのプランも充実しています。

社内のファイルサーバやパソコンの容量を圧迫することがなく、クラウドストレージ上で管理ができ、導入のハードルも低いためファイルサーバからクラウドストレージへ移行する企業も増えています。

ファイルサーバと何が違う?

それでは従来使われていたファイルサーバとクラウドストレージは何が違うのでしょうか。

ファイルサーバとクラウドストレージの大きな違いは”保管場所”ファイルサーバの保管場所は「社内」クラウドストレージの保管場所は「インターネット上」です。

従来はデータのやり取りはほとんどが社内でおこなわれ、外部に出すときにはメールや外部メモリで対応することで事足りていました。社内の閉じた環境にデータを置いておくということが一般的だったのです。

ですが今では、テレワークの普及、データ容量の大きなファイルの取り扱いも増え、ファイルサーバの利便性が悪くなっているのが現状です。

クラウドストレージのメリット

ファイルサーバとクラウドストレージを比較して、メリットと感じるのはどういった部分でしょうか。

ここではクラウドストレージのメリットについて、詳しく解説します。

社内外どこからでもアクセスできる

ファイルサーバが社内からしかアクセスできないのに対して、クラウドストレージはアクセス権限とインターネット環境があればどこからでもアクセスができます。

社内にいる社員がクラウドストレージに新しいファイルを保存すれば、外出中の社員でもアクセスすることができたり、テレワークをしている社員にも簡単にファイル共有ができるため、どこからでもアクセスができるというのはクラウドストレージの一番のメリットでしょう。

また、ほとんどのクラウドストレージサービスはアプリにも対応しているため、パソコンだけでなくスマホやタブレットからもアクセスが可能です。

 

コストが抑えられる

クラウドストレージは比較的安価に利用ができます。

その上、ファイルサーバのようにサーバの設計や構築、機器の購入が必要なく、月額料金又は年額料金を支払いアカウントを作成すればその時点から利用が可能です。

初期費用がかからない上に、運用もクラウドストレージサービスを提供しているベンダーがおこなうため、運用コストもファイルサーバに比べて大きく削減できます。

 

複数人で編集できる

サーバで管理しているファイルは一般的に複数人で編集ができないことが多いです。一人がファイルを開いて編集していたら、その人の編集が終わるまで待たなければいけませんでした。

ですがクラウドストレージの場合、複数人で同時に編集が可能なため、サーバの時に生じていた時間のロスやストレスがなくなり、快適に利用できます。

会議中などでも、複数人でデータの編集、更新をおこなえるため効率化にもつながるでしょう。

 

バックアップが取りやすい

サーバの場合、定期的にバックアップが必要でしたが、クラウドストレージではそんな手間もかかりません。

有名どころのクラウドストレージサービスは、ほとんどが自動でバックアップを取ってくれます。もし誤ってファイルを削除してしまったとしても、バックアップから復元が可能です。

また、GoogleDriveなどサービスによっては履歴管理もしてくれます。3つ前の状態に戻したい、という時にも履歴管理機能を使えばすぐに元通り。戻したいところに好きに移動することができます。

 

簡単に容量を増やせる

ファイルサーバの場合、容量が足りなくなったらサーバを増設する、もしくはHDDなどの準備が必要でした。容量を増やすために手間もコストもかかっていたのです。

しかしクラウドストレージの場合は、容量の追加を管理画面からおこなうことができます。プラン変更も簡単にできるので、必要な容量を常に保つことが可能です。

 

災害時のリスク対策にも

クラウドストレージは、地震や火事など、災害時のリスク対策にもなります。

ファイルサーバの場合、地震や火事で会社に何かあった時、サーバが破損してしまったらオリジナルデータもバックアップデータも無事では済まないでしょう。

クラウドストレージは、インターネット上にあるため災害のリスクを軽減できます。サービス提供会社のデータセンターは災害リスク軽減のために、災害が少ない地域に配置したり、複数箇所に設置したり、強固な防災対策がなされていたりと、あらゆるリスクに対応していることが多いです。

業務再開時にも、クラウドストレージにファイルやデータがあることで、サーバの復旧を待たずに業務を再開できる、というところも重要なメリットです。

 

 

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クラウドストレージのデメリット

メリットがたくさんあるクラウドストレージですが、デメリットも知っておきましょう。

オフラインでは作業ができない

インターネット環境があればどこでも作業ができるというところはメリットでしたが、オフラインでは作業ができないため、デメリットにもなりえます。

インターネット環境がないと使えないことももちろんですが、通信速度に不安がある場所などでも、ファイルにつながりにくい、編集した内容がなかなか更新されないなどの障害が生じる可能性があるため、作業する場所は選ぶ必要があります。

 

サーバと比べると自由度が低い

クラウドストレージは固定的なサービスのため、自由にカスタマイズできる自社サーバと比べて自由度は低いと言えるでしょう。

しかし、クラウドストレージサービスには豊富な機能がついています。サーバでは構築が難しい機能も使うことができるため、サーバと比べて自由度は劣りますが、それほど不便に感じることはないでしょう。

 

コストがかかる場合もある

サーバの場合、構築費用や人的コストがかかりますがランニングコストは発生しません。

一方で、クラウドストレージは利用している人数分のコストが毎月かかってきます。クラウドストレージサービスは比較的安価でスタートできますが、従業員の数が多ければその分ランニングコストはかさんでしまいます。

ただし、サーバの場合、容量追加や最新版へのアップデートなど、要所要所で追加費用がかかることも。

コストを重視する場合は、総合的に判断する必要があります。

 

セキュリティ対策が必要

クラウドストレージはインターネット上で管理するため、セキュリティ対策は不可欠です。

ハッキングやサーバー攻撃が問題になっている昨今ですので、ベンダー側のセキュリティ対策も強固なものになっています。

情報セキュリティマネジメントシステムについてのISO規格である「ISO27001」を取得しているかどうかも判断基準の一つにしましょう。

また、クラウドストレージはログイン情報さえあればどこからでもアクセスできるため、従業員の情報管理についても徹底する必要があるでしょう。

 

クラウドストレージサービスの選び方|7つのチェックポイント

クラウドストレージのメリット、デメリットが分かったうえで、クラウドストレージをどう選べばいいのか、悩む方もいると思います。

ここでは、クラウドストレージをどの観点から選べばいいのか、7つのチェックポイントに分けて解説します。

 

必要な容量があるか

クラウドストレージを契約するにあたって、どれくらいの容量が必要かは必ず考えなければなりません。

クラウドストレージサービスは様々あり、それぞれのプランで使用できる容量が異なります。

自社でどのくらいの容量が必要なのかを洗い出し、必要な容量が使えるベンダーまたはプランを選択する必要があります。

 

コストはどれくらいかかるか

クラウドストレージサービスは、初期費用は抑えられますがランニングコストはかかり続けます。

ベンダーによって、提供しているプランは様々あり、容量、使用人数、機能によって月額、または年額が設定されています。

自社に必要な容量が分かった後は、使用人数や必要な機能についても議論する必要があるでしょう。

ランニングコストは予算を圧迫しかねません。慎重に検討しましょう。

 

同期型か、非同期型か

クラウドストレージには「同期型」と「非同期型」があります。

その名の通り、ローカルに落としたファイルと同期(同じ状態になる)されるか同期されないかということですね。

同期型のクラウドストレージは、ローカルでファイルに変更を加えると、クラウド内のファイルも自動的に変更されること、そしてローカルのファイルを紛失しても同じ状態のファイルをクラウド上に残しておけるというメリットがあります。

一方同期型のデメリットは、利用している端末とクラウドストレージ双方の容量を圧迫するため、大きな容量のファイルを保存する場合に注意が必要です。

非同期型のメリットは、クラウドストレージの容量を圧迫せずに済むこと。デメリットは、ローカルでファイルを変更した場合、クラウドストレージにあるファイルにも変更を加えないといけない点です。

どちらにもメリットデメリットはあるので、自社に合った形はどちらかを検討する必要があります。

 

二段階認証などセキュリティ対策は厳重か

セキュリティ対策においては、クラウドストレージの場合ベンダーに一任することになります。

基本的なセキュリティ対策は施されているものの、ベンダーによってセキュリティの厳重さは様々です。

IDやパスワードを入力した後に、もう一度パスワードを入力する必要がある「二段階認証」や、パスワードの文字種や文字数を指定することで推測されにくいパスワードを設定できる「パスワードポリシー」があるかは最低限確認しておきましょう。

機密情報や個人情報を多く扱う場合には、通信暗号化やデータ暗号化保存など、セキュリティ対策に特化しているサービスを選ぶことも必要です。

前述しましたが、情報セキュリティマネジメントシステムについてのISO規格である「ISO27001」を取得しているかどうかも判断基準の一つにすると良いでしょう。

 

スマホやタブレットとの親和性

ほとんどのクラウドストレージサービスでは、パソコンだけでなく、タブレットやスマホでも使用できるように専用アプリが作られていますが、中には最新のOSでないと使えないものもあります。

パソコンからしかアクセスできないクラウドストレージは、今の時代何かと不便でしょう。

常に持ち歩いているスマホやタブレットからもファイルが確認できたら、効率化にもつながります。

 

誰でも使いやすい操作性

操作性が直感的かどうかも、クラウドストレージを選ぶときには重要なポイントです。

操作が複雑だったり、分かりにくいファイル構造のクラウドストレージだと、従業員が操作を習得するまでにもコストがかかってしまいます。

簡便なオペレーションで使用できるものを選ぶと良いでしょう。

 

無料プランがあるか

ほとんどのクラウドストレージサービスでは、初回無料で利用することができます。

無料期間は様々ですが、まずは使ってみないと分からないことも多いです。使ってみて初めて、自社にはこの機能が必要だ、セキュリティがこれだと不安、というような気付きが出てきます。

無料プランがあるクラウドストレージサービスは積極的に利用すると良いでしょう。

 

まとめ

クラウドストレージサービスは世の中にたくさんあります。

ファイルサーバと比べて利便性は格段に上がるものの、ランニングコストやセキュリティ面では不安が残ることもありましたが、今ではほとんどのベンダーがセキュリティ対策を強化していますし、企業向けプランも充実しています。

ベンダーによって、容量や機能、月額も様々です。

まずは無料プランで使い勝手を見てみるのはリスク回避になりますしおすすめです。

それでも、どのクラウドストレージを選べばいいか分からない、という場合はぜひ当社にご相談ください。

 


 

 

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