ネット回線を使っていると
「光回線を使っていたけど、ワイヤレス回線にしたい」
「モバイル回線から光回線に変えたい」
と考える方も多いでしょう。
ネット回線には、大きく2つの種類があります。
・光回線
・ワイヤレス回線
ですが、いざネット回線を切り替えることになっても「どの回線に切り替えるべきか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では上記で挙げたネット回線それぞれのメリットとデメリットについてご説明します。
それぞれのネット回線の特徴を知り、切り替え時に迷いがないようにしておきましょう。
ネット回線の種類
ネット回線の種類には大きく2種類あります。
・光回線
・ワイヤレス回線
まずはこれらのネット回線について、どのような特徴があるのか見ていきましょう。
光回線
光回線はいわゆる固定回線です。ケーブルを直接宅内に引き込むことで、その場所だけで使える固定回線になります。
固定回線と聞くとADSLが思い浮かぶ方もいると思いますが、ADSLは2023年でサービスが終了するので、ここでは割愛します。
光回線の特徴として挙げられるのは以下の3つです。
・通信速度が最大1Gbpsと最速(一部2Gbpsもあり)
・通信速度が安定している
光回線は、光ファイバーケーブルを宅内に引く必要があるため必ず契約時に工事が必要です。そのため、工事費用がかかったり、工事の日程調整などの手間は発生します。
しかし、一般的な通信速度と比べると最速の速さを誇っており、基本的には通信速度の乱れがなく安定して使うことができます。
ワイヤレス回線
ワイヤレス回線は、光回線のようにケーブルを引く必要がなく、基地局から受信しネット回線を利用します。工事する必要がなく手軽に使用できるのがワイヤレス(無線)タイプの回線です。
ワイヤレス回線の中には、室内でコンセントを差して使用する「据え置きタイプ」と、持ち歩くことができ屋外でも使用できる「モバイル回線」に分かれます。
ワイヤレス回線の特徴としては以下の3つです。
・持ち歩くことができる(モバイル回線)
・通信速度は不安定な場合もある
工事などが必要なく、契約後すぐに使用できますが、光回線と比べると時間帯などの影響も受けやすく通信速度が不安定になることもあります。
光回線への切り替え
今やスタンダードとなっている光回線。ほとんどの会社や個人の家でも導入されています。アパートなどの集合住宅でも光回線を導入しているところが多くなってきました。
在宅ワークが増えたことも大きな要因としてあり、実際に急激に在宅ワークが増えた時には光回線への切り替えをする人が増えました。
ビデオ通話や仕事に支障が出ないように通信速度が安定している光回線の需要が増えてきたのでしょう。
その背景もあり、光回線を提供している会社は、さらに質を高めています。在宅ワークをしている人や、動画を見たりゲームをすることが多い方にとっては光回線が適しているでしょう。
では光回線に切り替えるメリット、デメリットとしてはどのようなものがあるでしょうか。
光回線のメリット
光回線に乗り換えるメリットは大きく以下の3つです。
・キャッシュバックやキャンペーンを利用できる
・毎月の使用料が安くなる場合がある
それぞれのメリットについて詳しくご説明します。
通信速度が安定している
通信は今やライフラインです。通信速度が安定していることはもちろんですが、昨今の在宅ワークの増加を加味すると速さも重要でしょう。
ほとんど光回線で下り最大1Gbpsの速度を出すことができます。この速度はあくまでも最大速度なので、実測値としてはこれよりも落ちる場合がほとんどですが、これだけの速度があれば、動画視聴やビデオ通話はもちろん、オンラインゲームも問題なく使用できます。
ワイヤレス回線で、通信速度に不満を持っている方にとっては光回線に切り替えることはメリットが大きいでしょう。
キャッシュバックやキャンペーンを利用できる
光回線はプロバイダや会社によって、キャッシュバックなどのキャンペーンを行うことが多いです。
キャッシュバックの他にも、1年間割引が適用されるなどのキャンペーンも多く打ち出しています。
ネット回線のサービスは基本的に解約時に何かの条件があることがほとんどですが、こういった恩恵を受けることで解約時にかかる費用を相殺することも可能です。
ただし、だいたいのキャンペーンには条件がついています。事前に自分がその条件をクリアできるかは確認しておきましょう。
費用対効果が高い
光回線の切り替え先にもよりますが、ワイヤレス回線と比べると料金はほぼ変わらず安定した通信速度で利用ができ、費用対効果が高いと感じる方が多いです。
前述しましたが、光回線は切り替え時にキャッシュバックやキャンペーンを適用できるため、それによってトータルで料金が安くなる場合もあります。
それらをうまく利用して、通信量に見合ったサービスを受けましょう。
光回線のデメリット
続いてデメリットについて見ていきましょう。
光回線に切り替えるデメリットは3つです。
・利用できるまでに時間がかかる
・解約時に違約金がかかる可能性がある
こちらも一つずつ見ていきましょう。
光回線をひくための工事が必要になる
光回線は、光ファイバーケーブルを宅内にひくための工事が必要です。
この工事費が初期費用もしくは月額にかかってきます。
ただし最近ではキャンペーンで工事費を割引またはキャッシュバックで相殺できる、などの特典を提供している会社も多いため、一概に工事費用が高いとは言えないでしょう。
利用できるまでに時間がかかる
光回線は工事が必要です。そのため、申し込んですぐに利用できるわけではありません。
在宅ワークが普及してきたころには光回線の工事の日程が予約できず、数か月待ちということもありました。
もちろん、時期や混雑具合にもよりますが、一般的には光回線が開通するまで2週間~1か月程度はかかります。
解約時に違約金がかかる可能性がある
光回線はほとんどのプロバイダで、最低利用期間というものが設定されています。
その期間よりも前に解約してしまうと、高額な違約金が発生するため注意が必要です。
キャンペーンなどで工事費が無料になったとしても、最低利用期間前に解約したら工事費全額負担になるプロバイダもあります。
事前に解約の要件も確認しておきましょう。
ワイヤレス回線据え置きタイプへの切り替え
据え置きタイプのインターネットは「置き型WiFi」「置くだけWiFi」などとも言われ、専用の機器をコンセントに差すだけで利用できます。
据え置きタイプのインターネットとして代表的なものにSoftbank Airがあります。
コンセントに差すだけで使えて手軽にWiFiを導入することができるため、自宅の通信環境をすぐに整えたい!という場合には最適です。
それでは据え置きタイプのメリットデメリットについて詳しく見ていきましょう。
据え置きタイプのメリット
据え置きタイプのメリットはこちらです。
・光回線に比べると月額が安い
・引っ越し時に手間がかからない
一つずつ見ていきましょう。
工事が必要なく手軽に始められる
コンセントさえあれば使用できるため、光回線のように工事が必要ありません。機器が届けばその日から利用できます。
初期設定なども必要なく、簡単に使えるため、とにかく手軽にすぐに利用できることは据え置きタイプのメリットでしょう。
光回線は初心者にとっては難しい初期設定が多いため、機械が苦手な方にとっても据え置きタイプは適しています。
シンプルで小さいものが多いため、インテリアの邪魔をすることも少ないでしょう。
光回線に比べると月額が安い
据え置き型は光回線と比べると月額が安い場合が多いです。
キャンペーンなどの特典を含めない純粋な月額であれば、据え置き型は4000円程度であることが多いでしょう。
光回線と比べて月額1000円程度の差が出てくるため、比較的安くインターネットを利用することができます。
引っ越し時に手間がかからない
コンセントしか使わない為、引っ越し時にもただ機器を移動するだけで利用を継続できます。(転居の手続きは必要です)
光回線などの固定回線は、引っ越し時の申請が複雑、または一旦解約が必要な場合もあります。
近々転勤や引っ越し予定がある場合には据え置き型に切り替えるとメリットが大きいでしょう。
据え置きタイプのデメリット
続いてデメリットを見ていきましょう。
・通信制限がある
・通信速度の安定度は光回線に劣る
一つずつ詳しくご説明します。
申請した場所でしか利用できない
据え置き型の機器は、契約の際に申請した「利用場所」でしか使えません。
そのため、屋外はもちろん、機器だけを持ち出して別の場所でコンセントを差して利用する、ということはできないのです。
外出先や別の場所でも利用したい場合は、モバイルの方が適しています。
通信制限がある
WiMAX回線を利用している据え置き型は、基本的に通信制限を設けています。基本的には3日で10Gという容量で制限がかかる設定です。
この制限を超えると1Mbpsの速度に低下するため、動画などを見るときにはストレスがかかるくらいの速度になります。
ただしSoftbankが提供している据え置き型など、中には通信制限がないものもあります。
その分やはり月額料金は上がりますが、自分の利用度に合わせたものを選ぶようにしましょう。
通信速度の安定度は光回線に劣る
前述した通信制限もそうですが、据え置き型は光回線と比べるとやはり通信速度の安定性は劣るでしょう。
基地局から無線で電波を取得するため、時間帯や場所によってはうまく回線がつながらないこともあります。
特に高層階や地下などでは不安定になることが多いようです。
モバイル回線への切り替え
ポケットWiFiなどと呼ばれるモバイル回線は、WiFiルーターを購入もしくはレンタルすることで利用できます。
据え置き型と同じく、基地局と通信してインターネットに接続しています。
固定回線や据え置き型は室内、しかも決められた場所でしか使えませんが、モバイル回線であればルーターを持ち歩いてさえいればどこでもネットを利用できることが大きな特徴です。
それではモバイル回線に切り替えるメリットとデメリットはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
モバイル回線のメリット
まずはメリットから見ていきましょう。
・外出先でもインターネットが利用できる
・携帯料金を下げられる可能性がある
一つずつご説明します。
工事不要ですぐに利用できる
工事不要なのは、据え置き型と同じです。
無線で受信するため、ケーブルの引き込みなどは必要なく、契約を済ませルーターが届けばすぐに利用できます。
工事が不要のため、初期費用も安く抑えられ、申請後だいたい2~3日で利用開始できます。
外出先でもインターネットが利用できる
モバイル回線の場合、スマホと同じくらいの大きさのルーターを持ち歩けばどこでも利用できます。
家でも外出先でも旅行先でも、どこでも利用できるのはモバイル回線の大きなメリットです。
スマホの通信容量だけでは足りない、不安だ、という人にもポケットWiFiは人気です。
携帯料金を下げられる可能性がある
ポケットWiFiはどこでも利用できるため、スマホと一緒に持ち歩けばスマホの通信料を減らすことができます。
それによってスマホのプラン見直しをすることで、携帯料金が今よりも安くなる場合があります。
月間1000円の節約でも、年間で見れば12000円の節約になりますよね。
ポケットWiFiとスマホを併用することで、固定費を削減できる可能性が高くなります。
モバイル回線のデメリット
続いてモバイル回線のデメリットはこちらです。
・通信速度の安定度は光回線に劣る
・ルーターを充電する必要がある
一つずつ見ていきましょう。
常に持ち運ぶ必要がある
上で解説したメリットを享受しようと思うと、常にルーターを持ち歩く必要があります。
とはいえ、大きなものではなくスマホと同等もしくは小さいことがほとんどなのでそこまで持ち運びの手間はないでしょう。
ただし家族がいる場合は注意が必要です。夫婦で別行動をする時、子どもが遊びにいくときに持ち出したりと、家族全員がモバイル回線のメリットを受けられない場合があります。
自分自身の環境を踏まえて検討すると良いでしょう。
通信速度の安定度は光回線に劣る
こちらも据え置き型と同じく、無線のため光回線と比べると通信速度の安定性は劣ります。
場所や時間帯によって速度制限がかかることもあるでしょう。
ルーターを充電する必要がある
ルーターもスマホと同じくバッテリーで動いているため、充電が必要です。
バッテリーを節約したい人は、節電モードなどが付いているルーターを選ぶ必要があります。
外出先で充電が切れてしまわないように、場合によってはモバイルバッテリーを持ち歩いておく方が安心です。
まとめ
ネット回線を切り替えるときには、自分の環境にはどの回線がいいのか、悩むことが多いと思います。
それぞれ通信環境や利便性などメリットデメリットがありますから、何を優先すべきか迷ってしまいますよね。
「通信速度」と「通信の安定性」を重視するなら固定回線である光回線が断然便利です。
ですが、「持ち運びたい」「すぐに使いたい」のような要望がある場合は、ワイヤレス回線が向いているでしょう。
ほとんどの通信サービスは解約金が必要になるため、自分の環境と使い方をしっかりと把握し、ネット回線の切り替えは慎重に行いましょう。